調査研究事業の概要

平成15年度
   当研究所は今年14年目を迎えました。調査研究事業にあたりましては、大学・試験場などの「協力研究員」約100名の参加協力をいただきながら、自ら課題を設定し調査研究する「自主研究」として1件、農協からの要望に基づく地域農業振興計画など「共同研究」が2件、関係機関・団体からの「受託研究」11件、さらに「診断事業」が1件の合計15件に取り組みました。
 これらの概要は次の通りです。
 
  1.「自主研究」
 「北海道農業における地域マネージメント体制の構築」については、13年度からの継続テーマでありますが、そのあり方と手法についてさらに解明が求められており、しかもその形態は地域の状況により多様性を持っていると考えられます。15年度はこれまでの研究をベースに北海道開発局から受託した関連業務について道立農試と共同で取り組みました。   
 
  2.「共同研究」
 農業振興計画策定支援業務では、前年度から継続の遠軽ブロックとJAびえいの2件に取り組み、完了いたしました
 
  3.「受託研究」
  北海道開発局、北海道、北海道農業開発公社、JA北海道中央会、ホクレン農業協同組合連合会、JA全国共済連北海道本部などから11件の調査研究の依頼を受けて着手し、それぞれ中間報告を含め報告いたしました。主なものをあげると「農地再編及び多様な担い手の連携による地域営農推進方策検討業務」では、農地の分散化や耕作放棄地の増加等による農業生産力の低下が懸念される中、集落機能の脆弱化も懸念される状況にあることを踏まえ、戦略的な地域営農マネージメントの基礎的成立要件の整理を行うとともに、集落再編を視野に入れた農地再編のモデルを検討しました。「農業経営管理高度化支援事業」は、経営改善指導を進める基礎資料及び農業情勢の変化に対応した施策の検討資料等の提供を目的として、経営形態別に選定した300戸の経営データをもとに時系列比較及び要因分析を行ってきました。今年度は5年目のまとめとして要点及び課題抽出のほか、所得変動要因の解析等を内容とする総括をいたしました。「中山間地域等直接支払制度の農用地利用集積推進効果調査業務」では、3年目を経過した中山間地域等直接支払制度の具体的取り組みとして、農地保全、農地流動化における成果及び課題について調査分析を行いました。「21世紀北海道の農協事業運営体制の再構築に関する調査研究業務」では、2年目の取り組みとして昨年の組合員意向調査のまとめと農協の運営体制に関する組合長アンケートを行いました。なお、連合会の運営体制、事業方式等に対する農協アンケートについては次年度の取り組みとして進めているところです。「青果物トレーサビリティ・システムの導入に係わる調査業務」では、道産青果物のトレーサビリティシステムの検討にあたり、求められる要件、具体化の条件等を生産者・消費者・流通業者の調査から明らかにするとともに問題点・課題を整理し対応策を含めたシステム導入の可能性を検討いたしました。    
 
 
  4.「診断事業」
 「新篠津村農協農業振興計画策定指導業務」では、第5次農業振興計画策定にあたり、現計画の検証、課題整理、組合員の意向把握のためのポイント指導と基本方針案策定への助言を行いました。
 
  .「会報の発行、研修会・研究会・講演会」
  機関誌「地域と農業」は年4回発行いたしました。特に、14年度自主研究で取り組んだ「農地制度改革に関する研究会」の討議経過について、2回にわたり特集を組みました。総会時の特別講演においては、当研究所前所長の七戸長生氏より「よみがえる21世紀の農協」をテーマに講演をいただきました。また、当研究所主催の研修会では「全国における農協問題の現段階」と題して、(社)農業開発研修センター会長である藤谷築次氏より講演をいただき、その後北海道の現状について個別報告2件を含め多くの参加者による意見交換が行われました。その内容は「地域と農業」特別記事として掲載いたします。さらに、研究所役職員による自主的な研究テーマの発表の場として「月例研究会」を開催し自己研鑽を図るほか、各地で開催された研修会・講演会などへの講師の派遣、学会・研究会での研究所員の報告など、当初の計画を上回る事業を実施することができました。    
 
     


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