北海道地域農業研究所は、1990(平成2)年の設立以来、北海道の基幹産業である農業の発展に寄与するシンクタンクとして、農業や農村の振興に関する調査・研究を行い、地域の実状に即した実践的な方策を提言してまいりました。
今日、さまざまな要因による生産資材価格の高騰や資源保有国の輸出制限などにより、食料安全保障の重要性が強く認識されています。一方で、農業生産の現場では担い手の減少、高齢化による労働力不足や地域コミュニティ機能の低下が顕在化しております。また、地球規模の気候変動対策として、環境に配慮した持続可能な農業生産への転換も求められています。このような情勢のなか、日本の食料生産の中核を担う北海道農業の役割はいっそう重要性を増すことが明らかです。
北海道地域農業研究所は、北海道農業の発展にさまざまな見地から取り組んでいる大学や試験研究機関等の研究者や農協系統組織等の実務経験者を協力研究員として擁し、本研究所の専任スタッフを加えたネットワークを構築したうえで、課題に適応したチームを編成し、調査・研究にあたっています。
北海道農業に軸足をおいた研究機関として、引き続き環境変化に対応した調査・研究と将来に向けた新しい価値の創造に取組んでまいりますので、会員各位をはじめ関係機関・団体の皆さまから変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。
一般社団法人 北海道地域農業研究所 理事長 小椋 茂敏 |