昭和62年に道内初の広域合併として注目されたとうや湖農協では、組合員の営農と生活に役立つ情報の提供を目的として、新たに総合情報管理センターの設置を計画している。
この計画の前提となるとうや湖農協の営農指導体制の現状分析と課題整理を中心に、研究を進めている。このテーマについては、北大農学部・太田原教授らの研究チームが農協合併前から調査を行ってきた研究成果に基礎を置いており、これらの結果を地域関係者、農家とともに考える現地での研究会も平成3年3月に開催された。また、研究叢書として本事業での検討結果について取りまとめ、平成3年度に発行する予定である。
これまで米を中心とした複合化と生産の組織化、野菜の産地化を取り組んできた東旭川であるが、旭川市街に隣接するため兼業化が激しく、逆に沢の奥地では過疎化が進行しており、転作小麦の連作問題の回避、担い手組織の確立、野菜販売の組織化を中心に新たな転換をはかりつつある。
その基礎調査としてこれまで630戸のアンケート調査と90戸に及ぶ農家聞き取り調査を行い、平成3年2月には現地で農協担当職員に対する報告会を実施している。それらの結果については報告書として取りまとめたが、同内容について平成3年度に研究叢書として発刊することを予定している。
栗山町は、町内農業関係機関・団体との協力のもと平成3年度に「栗山町農業振興計画」を策定する予定である。その基礎調査として、平成2年度は農業経営の現況と今後の農家の意向について32項目にわたるアンケート調査を873戸の農業者について行い、更に、その集計・解析を中心に平成3年度の取組の方向付けを行っている。
今後、平成3年度中に報告書の形式で取りまとめ、業務を完了する予定である。
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蘭越町では平成元年に農家、農業団体、役場、議会、商工会で構成された農業振興会議を設立した。これまでこの振興会議では、統一した実践的な農業振興方策を作ろうと、町内農業の課題を中間報告として取りまとめてきた。その取り組みは「部外者を入れると自分達のものにならない」という担当者の発言にあるように、現地の自主性を極めて重視した考え方に立っている。
研究所に与えられた課題は、この中間報告をより具体化し、統一性のあるものにして最終的な取りまとめを行うことである。このテーマについては専修大学北海道短大の佐久間教授を中心に現地調査を行った。