1)概 要
ミラノで開催された国際博覧会へ日本の食材が持ち込めないという事件が起きた。日本の食材にはGAPやHACCPなどの裏付けがないというのがその理由である。対して、ベトナムなど東南アジアの国々は、すでに自国の食材について国際的な規格認証を受けているという。わが国も国際的な認証制度に立ち遅れてはならない。
こうした情勢を踏まえて、東京大学の中嶋康博教授を講師に迎えて、「農産物・食品における認証制度の国際化 ~GAP、HACCP、JFS、JAS、GI、そして東京オリパラ食材調達基準~」と題した講演会を開催した。
日本の農産物・食品は「安全・安心」と言われているが、それが取引先や消費者に根拠を持って信頼される状況ではなくなっているため、食品の安全や環境保全など「見えない価値」を「見える化」する取り組みが必要であり、その「見える化」の手段がGAP、HACCP、改正JAS、GIといった仕組みである。また、規模拡大により人を雇い分業化が進む北海道農業にとって、GAPは農作業を点検する意味でも効果的な仕組みである。そして、農業経営で当たり前にやっていることの点検のために、農業者やJA生産部会は、まずは「GAPをする」から始めようとの提言・助言をいただいた。
2)開催日時 | 平成29年6月26日(月) 13時30分より | |
3)開催場所 | 全日空ホテル24階 「柏楊の間」 札幌市中央区北3条西1丁目 |
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4)講 師 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授 中嶋 康博 氏 | |
5)テーマ | 「農産物・食品における認証制度の国際化 ~GAP、HACCP、JFS、JAS、GI、そして東京オリパラ食材調達基準~」 |
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6)参加者 | 87名 |
1)概要
例年、札幌で開催していた農業総合研修会を昨年度は北見市で開催した。本年度も地方での研修会開催を計画し、JA北海道中央会岩見沢支所の協力を得て、岩見沢平安閣で開催した。
国は平成30年産から米の生産目標数量の配分を止め、地方自治体とJAを主体とする需給調整に移行する。目標達成者に交付される直接支払交付金7,500円/10aが廃止される。こうした30年産以降の米政策見直しを踏まえ、北海道大学の東山寛准教授とホクレン農業総合研究所の仁平恒夫特任技監を講師に迎えて、「情勢報告-メガFTA時代を迎える日本農業-」および「空知地域の稲作・水田農業の現状と対応」をテーマに講演会を開催した。
お二人の講師は、本年度取組んだ「平成30年産以降の北海道水田農業のあり方に関する調査研究」で中心的な役割を果たしていただいた研究者である。情勢報告では、日本農業がメガFTA時代を迎える中、「国民合意にもとづく農政」への転換の重要性が強調された。また、空知地域の稲作・水田農業の現状と対応では、道内5JAの中核的な水田農業経営体50戸への聞き取り調査結果をもとに、今後の水張り面積の維持・拡大意欲には地域差が見られること、作目間の所得比較とLP分析をもとに道内の水田利用の地域性には適地適産的な合理性があること、さらに、水稲供給力の維持・確保には省力技術の展開が急がれることなどが報告された。そして、北海道や空知管内の水稲供給力の維持・確保に向けた課題と対応方向などについて、貴重な提言・助言をいただいた。
2)開催日時 | 平成30年2月23日(金) 14時より |
3)開催場所 | 岩見沢平安閣4階コハク 岩見沢市5条東2丁目 |
4)講 師 | 北海道大学大学院 農学研究院 准教授 東山 寛 氏 ホクレン農業総合研究所 特任技監 仁平 恒夫 氏 |
5)テーマ | 「情勢報告-メガFTA時代を迎える日本農業-」 「空知地域の稲作・水田農業の現状と対応」 |
6)参加者 | 74名 |