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平成8年度(1996年度)

(1) 「野菜企画の簡素化と出荷・流通費用の低減効果」(提案企画研究、道立中央農試との共同研究)

概要

 青果物の出荷規格は、戦後市場買受人からの統一要望を端緒として、野菜については昭和46年から農水省による全国的な標準規格の設定がなされてきた。その後、大量・遠隔流通の進展によって産地間競争が激化し、差別化戦略・銘柄獲得の手段として、むしろ産地ごとの規格の細分化・厳格化が進展した。しかし、野菜産地の高齢化等による労働力不足が深刻化する中で、細分化された規格での選別作業が大きな負担となってきたこと、近年の価格破壊競争を軸にした流通機構再編の流れから流通費用の低減による価格競争力の強化が迫られていること等、産地と小売り・消費の実需段階の双方からの規格簡素化への期待が高まってきた。
 こうした情勢を背景に、農水省は系統・市場組織を含めた検討会を組織し、青果物規格の簡素化の推進に着手、平成4年から標準規格の改訂を行っている。北海道においても平成7年に道とホクレンの標準規格が統一され、従来よりも簡素化された標準規格による出荷が推進されている。しかし実際には産地の出荷規格は依然細分化されており、品目による違いはあるものの簡素化企画への対応には足並みがそろわない。
 本研究は、平成8年~9年の2ヵ年間、この問題をテーマとして取り上げ、実態調査等に基づき、共同研究として取り組んでいるものである。調査方法は聞き取り調査を中心とし、対象は野菜規格設定・推進の関係機関・団体及び流通・小売りの関係者、産地JA及び集出荷組織である。本年度は規格改正の経緯と主に現在の流通規格における流通・小売り段階の問題点を把握した。平成9年度は、産地にとって規格簡素化効果の大きい品目を選定して、簡素化規格出荷事例の調査を行うとともに分析を完了し、報告書として取りまとめる予定である。

報告書等

※ 未登録

(2) 「経営診断業務」(診断事業、委託者:上川生産農業協同組合連合会)

概要

 上川生産連から受託した「経営診断業務」では、同連が現在実施している主要事業の、種苗生産指導と種苗供給事業、家畜登録事業と畜産指導、白金牧場、道営・市営競馬場と農業会館の賃貸事業などについて診断した。
 これらの事業について、過去10年間の経営分析を実施するとともに、今後5ヵ年の経営予測を行い、この中から各事業別の課題を整理する中で改善案を提案し、今後の事業運営の安定化を目指すものである。
 平成8年9月までに過去10年間の経営分析と今後5ヵ年の経営見通しについての検討を行い、経営上の課題と改善策について、現在同連が策定中の中期経営計画の内容を再検討するとともに、新規事業の検討を含めた具体的目標の設定とその目標達成に努めるべく提案を行った。その内容について、昨年11月に現地最終報告会を行い、報告書の提出をもって業務を完了した。

報告書等

※ 未登録

(3) 「美瑛町農業振興センター基本構想策定業務」(診断事業、委託者:美瑛町)

概要

 美瑛町は、内陸的な気候の下、農業を基幹産業として発展させつつ、なだらかな丘陵や十勝岳連峰の雄大な眺めを活かし、観光も取り入れた地域振興を進めてきた。
 美瑛町農業は、近年生産基盤の整備や生産部会活動の促進、加工調製施設の整備、複合生産体制の導入等により、生産性を高め、農家経営を向上させてきた。しかし一方で、高齢農家の後継者不在、農業労働力不足、離農などが問題となっており、とりわけ農地の流動化が課題となっている。
 平成6年度から7年度にかけて行われた美瑛町と当研究所との共同研究では、そうした問題と課題を明確化するとともに、課題に応えるものとして「総合農業支援センター構想」の提起を行った。
 本業務は、この提起も踏まえて美瑛町が進める「農業振興センター基本構想」の策定にあたり、本町関係機関、生産者等の意向調査と先進事例の検討を通じて構想の充実化を図るとともに現実性を高めるよう支援を行うものである。
 以上の内容について、本年3月に報告書の提出をもって業務を完了した。

報告書等
カテゴリ
報告書
書誌名
美瑛町農業振興センター基本構想
/美瑛町農業振興センター基本構想策定業務報告書
管理番号
114-45
委託者
美瑛町
執筆者
幸 健一郎、谷本 一志、寺本 千名夫
発行
1997.03
キーワード
北海道、上川管内、美瑛、全般
備考

(4) 「野菜企画の簡素化と出荷・流通費用の低減効果」(提案企画研究、道立中央農試との共同研究)

概要

 青果物の出荷規格は、戦後市場買受人からの統一要望を端緒として、野菜については昭和46年から農水省による全国的な標準規格の設定がなされてきた。その後、大量・遠隔流通の進展によって産地間競争が激化し、差別化戦略・銘柄獲得の手段として、むしろ産地毎の規格の細分化・厳格化が進展した。しかし、野菜産地の高齢化等による労働力不足が深刻化する中で、細分化された規格での選別作業が大きな負担となってきたこと、近年の価格破壊競争を軸にした流通機構再編の流れから流通費用の低減による価格競争力の強化が迫られていること等、産地と小売り・消費の実需段階の双方からの規格簡素化への期待が高まってきた。
 こうした情勢を背景に、農水省は系統・市場組織を含めた検討会を組織し、青果物規格の簡素化の推進に着手、平成4年から標準規格の改訂を行っている。北海道においても平成7年に道とホクレンの標準規格が統一され、従来よりも簡素化された標準規格による出荷が推進されている。しかし、実際には産地の出荷規格は依然細分化されており、品目による違いはあるものの簡素化規格への対応には足並みがそろわない。
 本研究は、平成8年~9年の2ヵ年間、この問題をテーマとして取り上げ、実態調査等に基づき、共同研究として取り組んでいるものである。調査方法は聞き取り調査を中心とし、対象は野菜規格設定・推進の関係機関・団体及び流通・小売りの関係者、産地JA及び集出荷組織である。本年度は規格改正の経緯と思に現在の流通規格における流通・小売り段階の問題点を把握した。平成9年度は、産地にとって規格簡素化効果の大きい品目を選定して簡素化規格出荷事例の調査を行うとともに、分析を完了し、報告書にして取りまとめる予定である。

報告書等

※ 未登録

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