長期低迷の続く日本経済に加えWTO農業交渉の場を含めた海外市場からの輸出圧力等、農業を取り巻く環境は厳しさを増しているが、十勝を代表する農業地帯のひとつである更別地区も厳しさは例外ではない。
このような状況の中で、更別農業の持続的成長と課題解決を目的とし、平成19年を最終年次とする5ヵ年の「第3期農業振興計画」を策定するにあたり、策定の実務を担当する更別村農業経営・生産対策推進会議事務局に対し指導助言を行った。
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近年における情報化の進展は、全産業分野にわたり目覚ましいものがあり、農業分野においてもその活用は大きな課題の一つといえる。しかし、地域農業を担う生産農家の場面では、「やっと使える技術が出そろいつつある」といった認識もあり、基幹をなすブロードバンドに代表される通信技術においては、身近になるまでには相当な時間がかかりそうである。
一方、インターネットを活用して農産物を販売する、先駆的農家の出現が随所から紹介されている。このような中で、インターネットを活用した農産物販売の実態を明らかにし、農家経営の改善にとってその枠組みに及ぼす効果を見定める。また、新たな販売方式が農産物流通にもたらす変化の可能性を探ることも、農協における取組みにあっては重要であろう。
当研究所は、北海道立農業試験場と共同して提案・企画し、ホクレン農業協同組合連合会の委託を受け、これに取り組んだ。具体的には、まず、インターネットの上に産直の販売サイトを持っている136軒の農家に宛てて調査票を送り、実態を把握した。また農協についても、ホームページを開設している55農協に対して同様の調査を実施した。以上の結果について報告書として取りまとめ、業務を完了した。