本道農業の現状を見ると、高齢農家の出現、累積負債農家の離農が急増しており、これら農家から放出された農地をいかに引き継いでいくかが重要な課題となっている。このような実態を踏まえ、当研究所では平成5年度~6年度の自主研究課題として「農地問題」を取り上げた。
昨年度は稲作地帯にスポットを当て、岩見沢市及び深川市での現地調査を基に、2回にわたって研究会を開催した。第1回定例研究会(平成5年11月開催)では、北海道東海大学谷本助教授より「稲作地帯における農地問題」、北海道大学大学院東山氏より「岩見沢地域における農地『流動化』の実態調査報告」というテーマでそれぞれ報告していただいた。第2回定例研究会(平成6年1月開催)では、酪農学園大学柳村助教授より「深川市における稲作経営の作付変動と農地問題」というテーマで報告していただいた。
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最近、北海道においても多くの地域で農家への情報伝達手段としてファクシミリの導入が図られ、また先進農家ではパソコンを使用する農家が増加している。
今後とも農業情報を重視する立場から本研究所では、昨年から全中の奨励研究「地域農業(振興技術)センターの役割と機能強化に関する研究」にとりくみ、本年度全中への報告を完了した。
道内に設置されている農業振興センターの数は、複数の機能をもった総合的な施設としては66ヵ所、地域の農畜産物を利用した特産品製造加工試験研究施設等を含めると約100ヵ所になる。今回93ヵ所のセンターを対象にアンケートを実施し、センターが所有する設備や施設等、今後新たに取り組みたい内容、必要としている各種情報の入手、各地のセンターが会員となって交流や情報交換を行うことを目的とした全道規模の協議会の必要性等について集約した。
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